音楽は、私自身である

F.A.E. WORKS — MUSICへの宣言

私自身のライフワークを語るうえで、音楽という存在を欠かすことはできない。

そもそも、このホームページの名称に掲げた「F.A.E.」という言葉にも、音楽との深い関わりがある。

19世紀ドイツの作曲家ロベルト・シューマンの親しい友人であったヴァイオリニスト、ヨーゼフ・ヨアヒムのモットー、Frei aber einsam――「自由に、しかし孤独に」。

この三つの言葉の頭文字が、F.A.E.である。

1853年、シューマン、若きヨハネス・ブラームス、そしてアルベルト・ディートリヒの三人は、ヨアヒムに捧げるヴァイオリン・ソナタを共同で作曲した。

それが、いわゆる《F.A.E.ソナタ》である。

自由であること。そして、孤独であること。

私にとって、この言葉は単なる音楽史上の逸話ではない。自らの人生と創作に対する姿勢を象徴するものなのである。

目次

音楽ほど、人間を語るものはない

人間の心情を、音楽ほど直接的に表現できる手段がほかにあるだろうか。

長調と短調。

激しいアップテンポの曲と、静かに心へ染み入るスロー・バラード。

ロック、クラシック、ジャズ、ブルース、ヒップホップ。

音楽の世界は実に広大で、その表現方法には限りがない。

喜び、悲しみ、怒り、憧れ、孤独、情熱。

言葉ではうまく説明できない感情が、たった一つの旋律によって鮮やかに姿を現すことがある。

音楽とは、何とも不思議な芸術である。

そして、音楽を深く愛する人なら、一度くらいは考えたことがあるのではないだろうか。

自分も、あのように演奏できたら。

自分の思いを、一つの曲にできたら。

自分自身の感情を、音として誰かに届けられたら。

そんなことができたなら、どれほど素晴らしいだろう。

自分の手で弾き、自分の声で歌う

しかし、そこには大きな壁がある。

楽器を弾くことも、歌うことも、作曲することも、決して簡単ではない。

自分には才能がない。

音感がない。

もう若くない。

そう考えて、最初から諦めてしまう人も少なくないだろう。

近年では、ITやAI、デジタル楽器の進歩によって、専門的な演奏技術がなくても音楽を制作できる環境が整いつつある。

それはそれで、一つの大きな進歩だと思う。

しかし、ここで私は、自分自身の音楽に対する立場を明確にしておきたい。

私は、自分の手で弾き、自分の声で歌い、自分自身で録音した音楽を発表したい。

これは譲れない。

もちろん、電子音楽や打ち込みによって生まれる優れた作品を否定するつもりはない。

ただ、私が音楽に求めるものは少し違う。

ギターの弦を押さえる指先。

鍵盤に触れる瞬間。

息を吸い、声を発する身体の動き。

演奏中に生じる、ほんのわずかな揺らぎ。

思いどおりに弾けないもどかしさ。そして、ある瞬間、音と感情がぴたりと重なる喜び。

私にとって、そうしたものすべてが音楽なのである。

完全に整えられた音よりも、演奏する人間の存在が感じられる音に心を動かされることがある。

私は、その世界にこだわりたい。

才能がないなら、練習すればよい

楽器の素養がない?

そんなことで、自分を卑下する必要はない。

一から始めればよいのである。

懸命に練習すればよいのである。

臆せず歌えばよいのである。

もちろん、努力すれば誰もが一流の演奏家になれる、などと言うつもりはない。

才能の違いは確かに存在するだろう。

しかし、才能の有無を言い訳にして、最初から自分の可能性を閉ざしてしまうのは、あまりにも惜しい。

昨日まで弾けなかった一節が、今日は弾ける。

昨日まで出せなかった音が、今日は出せる。

その小さな積み重ねの中にも、創造する喜びは存在する。

私はそう信じている。

F.A.E. WORKSで発表する音楽について

ここで、一つ約束をしておきたい。

このMUSIC部門では、私自身が創作し、演奏し、歌い、録音した音楽を発表していく。

AIに楽曲を丸ごと生成させ、それを自分の作品として紹介することはしない。

デジタル録音機器や編集ソフトウェアはもちろん活用する。現代の技術を拒絶するつもりはない。

しかし、音楽の中心にある演奏と表現は、私自身が担う。

一つだけ、例外を認めていただきたい。

ドラムである。

日本の集合住宅事情を考えれば、自宅に本格的なドラムセットを持ち込み、思う存分演奏することは現実的ではない。

そこで私は、現在フィンガードラムの習得に取り組んでいる。

指先でリズムを刻み、自分自身の演奏としてドラムパートを作り上げる。

これもまた、新しい挑戦なのである。

さて、宣言してしまった

ここまで大きなことを言ってしまうと、もう後には引けない。

自分で作曲し、自分で演奏し、自分で歌い、自分で録音する。

しかも、それを世界へ向けて発表するというのである。

単なる自己満足の学芸会で終わらせるわけにはいかない。

聴いてくださる方の心に、何か一つでも残る音楽を作りたい。

そのためには、もっと練習しなければならない。

もっと学ばなければならない。

そして、何よりも、実際に作品を完成させなければならない。

現在、指先の皮膚の状態が思わしくなく、楽器の演奏には少々苦労している。

そのため、最初の音楽作品の公開は、およそ三か月後を目標に考えている。

それまでに、どこまで自分を鍛えられるだろうか。

さて、審査員の皆様。

果たして私の音楽は、皆様のお耳にかなうだろうか。

少々心配ではある。

しかし、宣言してしまった以上、もう後戻りはできない。

自由に、しかし孤独に。

そして、自分自身の音で。

ここから始めようと思う。

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